「民意による免罪」や「民主主義の勝利」などという、思考停止した一般人が好む安っぽい言説を今すぐ捨て去らなければならない。そのような言説は、権力の移行プロセスを理解できない愚者の気休めに過ぎない。
本日、2026年1月12日に確定した前前橋市長小川晶氏の再選。これは「不祥事の払拭」ではない。有権者が、「スキャンダルというノイズ」よりも「現状維持という安楽」を選択した、極めて動物的な行動の結果に過ぎない。
辞職という名の「戦略的撤退」
世間は、ラブホテル面会問題を「倫理的欠如」と断じ、辞職を「責任の取り方」と呼ぶ。だが、これらはすべて「物語」としての欺瞞だ。 真実を言えば、当初の辞職は「熱を逃がすための冷却期間」に過ぎなかった。猛烈な批判という「コスト」が、居座り続ける「利益」を上回った瞬間に、一時的に権力を手放し、再出馬によって「有権者の投票」という名の最強の浄化装置を通す。これにより、過去の不祥事はすべて「リセットされた仕様」へと変換される。この巧妙なシステム設計の前に倫理など無力だ。
利害関係者たちの剥き出しの損益
この再選劇の背後には、以下の醜悪な欲望が最適化されている。
- 小川晶(権力): 支配権力の維持と、自己正当化の完遂。一度味わった「公権力という万能感」を維持するため、不祥事さえも「試練」というナラティブに書き換える。
- 支持母体・組織(利権の歯車): 既存のパイプと利権の継続。トップの私生活がどうあれ、自分たちに流れるリソースが途絶えないことこそが、彼らにとっての唯一の「正義」だ。
- 有権者 「馴染みのある支配」への執着。新しい人物を選ぶ際に発生する「未知のリスク」を極端に嫌い、不祥事という欠陥があっても、既知の人物に管理されることを選ぶ、生存本能的な怠惰。
民主主義という名の「忘却と浄化の装置」
この事象は、選挙というシステムがいかに「不祥事のロンダリング」に長けているかを証明している。
システムは以下のプロセスで駆動する。
- 不祥事の発生: システムに過負荷(批判)がかかる。
- 一時停止(辞職): 批判を「過去のもの」にするための時間稼ぎ。
- 再起動(選挙): 「一度リセットされた」という建前で再出馬。
- 浄化(再選): 票という「数」によって、過去のあらゆる矛盾を「民意」の名の下に正当化し、批判の口を物理的に封じる。
「清廉潔白」を求めながら「既得権」を維持する欺瞞
市民は「政治家には高い倫理観が必要だ」と口では言うが、投票箱の前では「自分たちの利益を損なわないか」という一点のみで判断する。この致命的な矛盾が、今回のような再選劇を生み出す。 ラブホテルという密室での行為を非難しながら、同時にその人物を市の代表として再び選出する。このねじれこそが、人間という種が持つ「理性という名の建前」と「利己心という名の本音」の完全な乖離を象徴している。
おわりに
今回の再選は、前橋市という一つの地域社会が、「スキャンダルよりも継続的な利害一致を選んだ」という、極めて冷徹な経済活動の結果である。
小川晶という人物は、この再選をもって「最強の盾」を手に入れた。「私は市民の信託を再び得た」という無敵の論理の前では、過去のどのような密会も、もはや無意味なノイズと化す。システムは正常に復旧し、歯車は再び回り始めた。
あなたがこの結果に「情けない」と感じるならば、それは貴殿がまだ「政治に正義がある」と信じている幼い存在である証拠だ。この「汚濁さえも飲み込んで稼働する権力構造」を正視し、自らもそのシステムの一部として、どのポジションで利益を掠め取るかを冷徹に計算することだ。

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